陽菜には浴衣を着せて
「わぁ~ひなおしめちゃまだ」
嬉しそう。
涼も着せようとしたんだけど
「ぜったいいや」
と拒否されてしまった。
私と恭介さんは勿論服
「さ、行きましょうか」
ホテルで聞いて地下鉄で四条烏丸へ
美作さんとの待ち合わせは月鉾(ツキホコ)の所って
月鉾、月鉾って…
「あ、恭介さん あれじゃないですか?」
鉾の天辺に三日月が付いてる。
「そうだな」
人が多いから恭介さんが陽菜を抱っこして
「涼、危ないからママと手を繋げ」
「はぁ~い」
今回は大人しく言うことを聞いた。
やっぱり人の多さに驚いたんだろう。
月鉾の側に来て
「あ、たくみおにいちゃんだ~」
陽菜が美作さんを見つけたみたいで大きな声で呼んでいる。
「こんばんは。陽菜ちゃん可愛いねぇ」
「あいがと」
「美作さん、今夜はお手を取ってすみません」
「いや、気にしないで下さい。彼女にも話したら会えるのを楽しみにしていました」
「そう言って頂けると助かります」
「ねぇ、たくみおにいちゃん、まいこさんは?」
涼が聞いてる。
フフフ…涼も楽しみなのね。



