「陽菜、晩に舞妓さんに会うんだから今の間にお昼寝しとこうね」
「うん」
今日は素直に同意してくれた。
「おにいちゃんもおしるね」
「え~」
「おにいちゃん」
涼の手を引いて
「しかたないなぁ」
二人ベッドに入り…二人ともに直ぐに寝た。
「何かワクワクしますね」
「お前は子どもか」
「……」
「フッ 膨れんな」
「膨れてません。あ、それより恭介さん」
「ん?」
「お座敷で舞妓さん見たことがあるんですか?」
「ん?あ、あぁ。こっちに出張して来た時の接待で来たことがある」
「ふ~ん、そうなんだ」
「ヤキモチですか?奥様」
「キャッ!」
抱き寄せられて
「妬きませんよ」
耳元で
「お前の舞妓姿も可愛かった」
「…あっ!あの写真」
高校の時に日舞の発表会で舞妓姿で踊ったのよね。
その写真を前に見せたことが。



