「たくみおにいちゃん」
今度は涼が
「このカメラすごいね」
「あぁ、ありがとう」
美作さんの持ってるのはプロ使用?のカメラ
恭介さんが
「カメラマンですか?」
「えぇ」
「美作拓海さん…って拝見したことありますよ。舞妓の写真」
へぇ~恭介さん知ってるんだ。
「ありがとうございます」
「あの写真…舞妓の素顔って言うんですかね、いい表情だった。お座敷でみるようなツンとすました表情じゃなく」
恭介さん、舞妓さんをお座敷で見たことあるのかしら。
「パパ、『まいこ』って?」
涼には初めて聞く言葉だわね。
「舞妓って…ん~着物着て髪を結って、白粉塗って」
この説明では分からないわよね。
涼の頭の上には?マークが飛んでいる。
「涼君、舞妓ってこれだよ」
デジカメのデータを見せてくれた。
「わぁ~」
「あ、おしめちゃまだ」
陽菜が写真を見て
「おしめちゃま、おしめちゃま」
本人は「お姫様」と言ってるつもりらしい。
「きれ~ね」
「本当に綺麗ね」
可愛らしい舞妓さんが微笑んでる。
「いいな~ひなもおしめちゃまみたい」
えっ?
「パパ、ママ」
恭介さんと顔を見合わせて



