「アイツは頑固だな」
「恭介さんに似てますから」
「ん?なに言ってんだ。アイツはお前に似てる」
「私にですか?」
私、あんなに頑固じゃないし。
不服そうな顔をしたのか
「俺がプロポーズしてやってるのに『しません』の一点張りだった」
「……」
何でそんな古い話しを持ち出すのよ。
って『プロポーズしてやってるのに』って…あれってプロポーズじゃなくて脅迫のようなもんだったじゃない。
「ん?違うか」
此処で『違います』なんて言ったらまたお臍を曲げちゃうよね。
触らぬ神に祟りなしだわ。
「恭介さん、着替えてきたらどうですか?」
ソファーから立ち上がり
「逃げた」
「フフフ…逃げるが勝ちですから」
「ば~か」
恭介さんも立ち上がって
「着替えてくる」
「はい」
二階へ



