「涼、寝てました」

「ん?」


リビングで新聞を読んでいた恭介さんが


「寝てんのか?」


「えぇ。どうも泣き疲れて眠ってしまったみたいです」


恭介さんの横に座り


「どうしたらいいんでしょうか?」


「あまり悩むな。一時的なもんだし。難しく考えすぎたら腹の子どもにも響く」


「フフフ…そうですね」


恭介さんの肩に頭をもたせかけ


「自分があの頃どうしていたか思い出せればいいんですけど」


「そうだな」


そっとお腹を撫でて


「あれも成長の一つだろう。涼は今までどちらかと言うといい子すぎたからな」


「そうですね」


「ん」


こうして恭介さんの傍にいると鼓動を聞いていると安心するって言うか『うん大丈夫』って気になってくる。


私は一人じゃないんだ、恭介さんと一緒なんだと。