「アイツ、一体どうしたんだ?反抗期って…あの態度は三歳児じゃねぇだろ」
「そうですね」
普通なら泣き喚くよね。
「とにかく志織、食ってしまえ」
「いえ。後から涼と食べます。あ、恭介さんは食べて下さいね」
「いや、俺ももういい」
そうだよね。
いくら恭介さんでも食べる気はしないよね。
「ちょっと見てきますね」
「あぁ。また反抗的な態度を取ったらほっとけ」
「はい」
二階に上がり、ドアを少し開けて様子を見ると
あら、ベッドに突っ伏している。
部屋に入り
「涼」
涼は熊五郎に抱き着き寝ていた。
その頬には涙の痕が。
部屋に入って泣いてたのね。
私達に泣くところを見られたくなくて。
髪を撫で頬を撫で
「おやすみなさい」
パジャマに着替えさせなきゃならないけど今動かしたら起きるだろうから。
布団を掛けて明かりを小さくして部屋を出た。



