お母さんが帰られて
夕御飯の支度をして
あ、もう5時半ね。
そろそろ涼が帰って来る時間。
お母さんに相談してアドバイスをもらったからちょっとは楽になったんだけど。
ピンポーン
「おかえりなさい。先輩、ありがとうございます」
「ううん。じゃあ涼君また明日ね」
「うん、バイバイ」
機嫌よく先輩と早苗ちゃんには手を振ってるけど…
「涼、お弁当箱出して」
「……」
何も言わず無言でお弁当箱を。
「じゃあ着替えようか」
「ひとりでするからママはこないで」
「えっ?一人で着替えるの」
「うん」
う~ん。
「分かった。じゃあお願いね」
「……」
ちょっと怪訝な顔で私を見上げてたけど一人で階段を
振り返り
「ついてこないでよ」
「はいはい。行かないから」
「……」
階段を上がって行った。
いつもなら後から行くから牽制してる。
だけど…気にはなるけど、お母さんの言うようにほっといてみるのも。
――
―
でも中々降りて来ない。
ちゃんと着替えられたのかしら?
あ~気になる。
だけど我慢我慢。



