ピンポーン


「はい」


「志織ちゃん」


「あ、お母さん」


ガチャッ!


「いらっしゃい」


「こんにちは」


訪ねて来たのは恭介さんのお母さん。


ソファーに座り


「志織ちゃん、体はどう?」


お母さんが持って来てくれた塩大福(私、大好きなのよね)とお茶を出して


「はい、ありがとうございます。私は大丈夫です」


「…その割りには何だか疲れてるような顔をしてるわね」


「……」


さすがお母さん。


よく気がつかれるわ。


「何かあった?あ、まさか」


「えっ?」


まさかって…


「恭介がまた何かややこしいことを言ってんの?」


「えっ?い、いや、恭介さんじゃなく」


「えっ?」


こうなったらお母さんに相談してみよう。


お母さんは何たってあの恭介さんのお母さんなんだもん。


相当肝っ玉が座ってるし。