「ママ」
「なあに?」
「もうちょっとねててもいいよ」
…やっぱりな。
「だ、大丈夫よ。もういっぱい寝たから。そんなに寝たら夜に寝れなくなるからね。赤ちゃんが夜に寝られないのは困るでしょ?」
「う~ん、そうだね。はやくねないとパパにおこられるね」
「フフ そうね」
涼と二人して俺を見てるし。
フッ
完全に涼のペースだな。
――
―
夕飯を食って
近くの川で花火大会があるというのでみんなで見に行く。
これも志織が歩くのを
「ママだいじょうぶ?あるける?」
と煩いくらいに聞いている。
志織もちょっとうんざり顔で
親父さん達は笑いを何とか抑えようとしてるし。
志織が俺の耳元で
「恭介さん、何とかして下さい」
「フッ 涼」
「なあにパパ」
「今はパパやお祖父ちゃん達がいるからママのことは大丈夫だ。涼は花火を楽しみなさい」
「だいじょうぶ?パパ」
「あぁ。パパやお祖父ちゃん達がいない時は涼がママを守ってくれたらいいから。今はみんながいるからな」
「うん、わかった」



