結婚して五年になるのに、恭介さんは薔薇を咲かすのが好きだ。


胸から恭介さんに目を…


……!!!


恭介さん…


だ、駄目です、その目は!


色っぽく熱を帯びてる。


か、顔が赤くなる。

「志織」


「……」


胸がドキッと高鳴る。


「志織」


私の指を取って一本一本にキスを…


恭介さんの首に顔を埋め


「…大好き…愛してる」


「フッ」


私の頬に手を掛けて…


そっと口づけを。


―――


――





「…これ以上は…ストップだな」


チュッ!


もう一度唇にキスをして


「奥様、ぼちぼち寝ますか?」


へっ?


「は、はい」


膝から降りようとしたら


「キャッ!」


お姫様抱っこをされ寝室へ


そっと涼の横に寝かされて…


「おやすみ」


もう一度キスをして…私を後ろから抱きしめて首筋に顔を埋めた。


「フフフ…」


「ん?」


「今晩は背の順ですね」


涼、私、恭介さんと。


「フッ だな」


お腹をそっと撫でながら


「もう寝ろ」


「はい。…恭介さん」


「ん?」


「6周年は四人ですね」


「ん」


「これからも…ずっと一緒ですよね」


「…当たり前だ、ば~か」


「何十年経っても…」


「あぁ、お前がしわくちゃの婆さんになっても愛してやるから心配すんな」


しわくちゃの婆さんって。


「私も恭介さんがしわくちゃのお爺ちゃんになっても愛しますから」


「ククク…ば~か」


強く抱き締められた。