お風呂から出て


「パパ」


「ん?」


「おりひめさまとひこぼしさまみえる?」


「ん?どうだろうな」


涼を抱き上げベランダに出て


「ほら、あそこに星の道みたいに見えるのがあるだろ?」


「うん」


「あれが天の川だ。天の川を挟んで織姫と彦星があるんだ」


「ふ~ん。りょうね『あいがと』いうね」


「涼、何で『ありがとう』なの?」


「ククク…ば~か!分かんねえのか?」


「えっ?」


……


…あっ!


「赤ちゃん!」


「ん」


涼が星に向かって


「あいがとね。りょうのママにあかちゃんつれてきてくれて」


涼…ありがとう。


部屋に戻り


「さっ、涼 寝んねしようね。明日またいっぱい遊ぶんでしょう?」


「うん。ママ、りょうねんねする」


部屋に戻り、歯磨きをさせて


「パパ、おやしゅみなさい」


チュッ!


恭介さんの頬にキスをして寝室へ


「ママ」


「うん?」


「あかちゃんね、おとこのこ?おんなのこ?」


「う~ん、まだ分かんないのよ。涼はどっちがいいの?」


涼と一緒に横になり


「う~ん。おとこのこがいいなぁ。りょうといっしょでしょ?あ、でもおんなのこもいいな。かわいいし…う~んと、え~と、りょうほうがいい」


へっ?


両方ですか?


「いや、それは無理だと。どっちか一人しか産まれないよ」


「ふ~ん。じゃあどっちでもいい」


「フフフ…そうだね。産まれて来た時のお楽しみだね」


「うん」


私のお腹を撫でて


「あかちゃん、りょうおにいちゃんだよ。おやしゅみなさい」


「おやすみ」


涼のおでこにキスをして


涼は夢の世界へ