レストハウスを出て


「志織、お前は此処で待ってろ。涼と滑ってくっから」


「パパ はやく」


涼に手を引かれて登って行った。


フフフ… 恭介さんったら。


さっき私がばてたって言ったから…


お兄さんに対するヤキモチだけじゃなかったみたいね。


涼も嬉しそうに目を輝かせてるし。


―――


――





「ママ~」


「楽しかった?」


「うん。パパもおにいちゃんとおなじくらいはやいよ」


「…よかったわね」


どうせ私は遅いです。


「クッククク…」


私の顔を見て笑ってる。


また顔に出てんのかしら?


「恭介さん、スキーは」


「ん、今日はもういい。また明日滑る」


「はい」


「ママ」


「うん?」


「ゆきだるまつくろ」


「うん、いいよ。恭介さんは休んでて下さい」


耳元で


「疲れたでしょ?」


涼は何回もリピートするから。


「フッ 交代」


恭介さんがベンチに座り一服。


涼と二人で雪だるま作りに掛かった。


みんな考えることは同じで小さい子を連れている家族はやはり雪だるま作り。


周りにたくさんの雪だるまがある。


「涼、出来るかな?」


「うん」


一生懸命雪玉を転がして丸くしてる。