レストハウスに入って
「わぁ~あたたかいね~」
ソリ滑りで涼の顔はまっかっか。
席に着き
「涼はホットミルク、ミルクココア?」
「ミルクココア」
「うん」
私とお兄さんはコーヒーを注文して
「涼君は幾つ?」
「にさい」
指を二本立ててる。
「二歳にしちゃしっかりしてるね」
「うん?しっかりって?」
「あ、あぁ、賢いね」
「あいがと。りょうね、ほいくえんにいってるの」
ちょっぴり自慢気に言ってる。
「あ~それでなんだね」
「フフフ…涼は二歳って言っても来月三歳になるんです」
「あ~なるほど」
合点がいったみたい。
コーヒーとミルクココアが来て
「涼、熱いから気をつけてね」
ちょっとぬるめにしてもらったんだけど
「うん」
カップを支えようとすると
「りょう ひとりでのむの」
はぁ~頑固。
その様子を見ていて、お兄さん笑ってるし。
「スキーお上手なんですか?」
「いや、上手というより好きなんです。だからあのホテルに就職したんです」
「へぇ~それは凄いですね」
「親にも呆れられました」
「地元ではないんですか?」
「残念ながら。神奈川なんですよ」
「雪ないですね」
涼は大人しく飲んでいる。
「はい。中学の時に初めてスキーに連れてもらってはまりました」
「そうなんですか。私は全くしたことがないんですよ」
「今回が初めてですか?でもスキーは」
「フフフ…はい。主人が滑りたいみたいで。涼に雪を見せようかと来たんですが、本当は主人がスキーしたいだけなのかも」
「ハハハ…そうなんですか」



