――





ガチャッ!


「もう5時だぞ。早く迎えに行ってやれ」


「あ、はい」


「俺は7時頃まで掛かるから帰るのは8時頃になる」


「はい。お疲れ様でした」


「ん。志織」


「はい?…ゥ~ゥゥン」


――





唇を離し


「き、恭介さん、何度言ったら」


ニヤリと笑い


「久しぶりにスーツ姿のお前を見たらムラムラした」


「……」


ム、ムラムラ?


「き、恭介さんのスケベ」


「ん、お前…社長に対してスケベってなぁ。ちょっとは敬意を祓え」


「し、社長ならオフィスでムラムラしないで下さい」


「ん?他の女にムラムラしたら問題だけど奥さんにムラムラすんのは健全だろ。亭主の鏡だ」


『亭主の鏡』


何か可笑しいと思うのは私だけでしょうか?


「で、ボケてねぇで早く行ってやれって」


あ、忘れてた。


「はい、お先に失礼します」


慌てて部屋を出て水野先輩と合流して保育園へ