「瑞穂さん、おめでとうございます」
「ありがとう。だけど…はぁ~大変ねえ」
ぐったり疲れている。
「みじゅほおばちゃん」
「涼ちゃん、ありがとうね」
「なあに?」
「涼ちゃんが赤ちゃんに早く出て来てって言ってくれたでしょ。それを聞いて赤ちゃん出て来たよ」
「ほんと?あかちゃんにきこえたのかなぁ」
「うん、聞こえたんだよ。きっと赤ちゃんは涼ちゃんが好きなんだよ」
「涼、よかったわね」
「うん。あかちゃん、かわいいよ。りょうね、いっぱいあしょぶね」
「フフフ…そうだね。遊んであげてね」
「うん」
涼はニコニコ顔、遊ぶ気満々。
まだ、無理なんだけど。
「瑞穂、眠ったら」
「うん、お母さん。ちょっと寝るね」
誠さんだけ残して部屋を出た。
新生児室のガラス越しに赤ちゃんを見て
「あかちゃん、ねんねしてるの?」
パパに抱っこされて赤ちゃんを眺めて
「あぁ、赤ちゃんはな、寝るのが仕事なんだ」
「えっ?あかちゃんしごとしてるの?」
それにはみんな大笑い。
「そうだな、涼は保育園に行くのが仕事だろ」
保育園って仕事だっけ?



