分娩室から看護師さんが出て来て


「おめでとうございます。元気な男の子ですよ。赤ちゃんのお父様は?」


「あ、はい」


涼を恭介さんに渡して看護師さんに着いて行く。


「パパ、あかちゃんは?」


「ん、もう少し待とうな」


「うん。おとこのこだって。りょうといっしょだねぇ」


「そうだな」


「涼、可愛がってあげるのよ」


「うん。りょうね、いっしょにあしょぶの。なにしてあしょぼうかな」


一緒に遊ぶって…暫くは無理なような…


分娩室の扉が開いて、誠さんと看護師さんに抱かれた赤ちゃんが。


みんなが覗き込み



「わ~可愛いですねぇ」


「ママ、りょうもあかちゃんみる」


「はいはい」


涼を抱き上げて赤ちゃんを見せる。


「わ~ ちいちゃいねぇ。あかいねぇ」


初めて見る生まれたての赤ちゃんに驚いてる。


「涼も産まれた時はこんなに小さかったんだぞ」


「え~パパ ほんと?りょうもちいちゃかったの?ママ」


「うん、小さかったよ。この赤ちゃんとそっくりだったよ」


「ほんと、涼ちゃんに似てるわねぇ」


お母さんも…


「へぇ~ りょうもあかいかおしてたのかぁ」


変な事に感心してるのね。


「ハハハ…「フフフ…」」


みんな笑い出した。


赤ちゃんは看護師さんに新生児室に連れて行かれ、間もなく瑞穂さんが部屋に戻って来た。