朝ご飯を済ませてみんなで病院へ


病院には誠さんのご両親も。


「あ、恭介」


「誠、まだか?」


「あぁ」


時間が掛かってるのね。


「まことおじちゃん、あかちゃんは?」


「うん、もうすぐだよ。きっと涼が来てくれるのを待ってるんだよ」


「ふ~ん」


涼が分娩室のドアの前で


「あかちゃ~ん、りょうおにいちゃんきたよ~はやくでてきてね~」


「おい、涼」


慌てて恭介さんが抱き留める。


お父さんや誠さんのご両親に


「すみません」


「ハハハ…いいんだよ。涼君も待ち遠しいんだよね」


「うん」


その時


「…フ、フギャァ…ゥンギャァ…」


産まれた。


「ま、誠さん、おめでとうございます」


「あ、あぁ 産まれた」


「おい、誠、しっかりしろ」


「あ、あぁ」


「あかちゃん、きたの?」


「うん、赤ちゃん来たよ」


「涼のお陰だな。やっぱり涼を待ってたんだな」


誠さんが涼を抱き上げて


「ありがとうな」