病院に着いて診察を
恭介さんに電話を入れて
「恭介さん、産まれるのは明日の朝くらいですって。だからお父さんと恭介さんは今日は来なくても…はい、もう少ししたら帰ります…涼は?…寝ましたか。はい、じゃあ」
電話を切って部屋へ
「志織ちゃん、ごめんね」
「大丈夫ですよ。涼も寝たようですし」
「はぁ~この子も人騒がせだわ…あ、また…」
誠さんがオロオロしてる。
「誠さん、大丈夫ですから…瑞穂さんの腰を擦ってあげて下さい」
「あ、あぁ」
慌てて瑞穂さんの腰を。
お母さんと顔を見合わせて
「フフフ…」
何だか微笑ましいな。
そういえば涼を産む時は恭介さんいなかったな。
――
―
だけど…いなくて正解だわ。
誠さんでこれだもん。
恭介さんなら…完全にパニクってたわね。
「志織ちゃん、涼のこともあるし家に帰って。お父さん達もほっとけないし。頼むわ」
「はい、お母さん。じゃあ明日の朝にまた」
「志織ちゃん…ありがとうね」
「瑞穂さん、頑張って下さいね」
「うん…あっ…いた~い」
「瑞穂さん」
「瑞穂、大丈夫か?」
「だ、大丈夫」



