「…ぅ~ん」


あら!


「起きたんですか?」


「涼と一緒に寝てたみたいだな」


「フフフ…まだ無理しちゃ駄目ですよ。寝て下さい」


横になろうとしたら


「志織」


「はい?」


どうしたのかしら?


「甘やかして」


「えっ?」


恭介さんを見ると口の端を上げて


「約束だろ」


「……」


『退院したら甘やかせ』って言ってたよね。


「で、でも涼が」


三人で寝てるんだよ。


それに…退院したとこだし。


そんな私の気持ちを察したのか


「フッ 誰も愛し合うなんて言ってねえし。ご期待に添えなくて悪いが」


「な、何を」


恥ずかしいったらありゃしない。


「こっち来て」


「えっ?」


恭介さんが自分の横、つまり恭介さんを涼と私で挟むことに。


「恭介さん」


「早く」


「……」


はぁ~仕方ないわね。


恭介さんの横に行き


「ゥ、ゥゥ…ゥン」


激しく口づけされた。


唇が離れ


横になった私の首筋に顔を埋め


「志織の匂い」


「えっ?」


「これでぐっすり寝れる」


「き、恭介さん」


「おやすみ 奥さん」


私を抱き寄せ


「おやすみなさい、恭介さん」