「ママたのしかったね。だいちゃんもあいちゃんもよろこんでたね」


ベッドに入った陽菜はまだ『楽しかった』を連発している。


「そうね。愛ちゃんも兎のぬいぐるみを喜んでたし大ちゃんもね 」


「うん。それにパパも」


フフッ そうね。


「陽菜、絵本読もうか?」


「うん。きょうはオーロラひめがいい」


「はいはい」


『眠れる森の美女』を半分も読まないうちに


「すぅ~すぅ~」


穏やかな寝息が。


その寝顔は笑っているようで。


「素敵な夢を見てね。おやすみなさい」


チュッ!


額にキスをして部屋を出る。


そして隣の涼の部屋へ。


こちらもぐっすり寝ている。


チュッ!


「おやすみなさい」