「パパ、ひなのもみて」
待ちきれず陽菜が催促。
「ん」
ピンクの封筒を開けて
「えっと…」
恭介さん頭をひねってる。
覗くとそこには恭介さんらしい男の人と陽菜らしい女の子と後は …
そして『パパだいすきひな』と。
「陽菜、ありがとうな。『パパだいすきひな』って上手に書けてる」
「うん。パパ、えは?」
「へっ?あ、あぁ。絵も上手い。上手いんだが」
「陽菜、ママと涼にも何の絵を描いたのか見せてね」
「うん」
恭介さんの手からカードを取り上げテーブルに広げて
「これはパパね?そしてこっちが陽菜」
「うん。パパとひながドライブしてるとこだよ」
この二人を囲っている黒い線が車なのね。
「そしてね、くぅとペンとルカちゃんとワン吉とラッキーだよ」
あぁ、この色とりどりのはぬいぐるみなのね。
「そしてね、おにいちゃんがやきゅうしてママがおうえんしてるの」
右下に確かに棒みたいなのを持ってる男の人と女の人がいる。
これが私と涼なのね。
ふぅ~
陽菜の絵を理解するのは暗号文を解明するようなもんだわ。



