パンパン!
ママが手を叩いて
「はい、遊ぶのはおしまいね。恭介さん、涼、早く着替えて下さいな」
「パパ、おにいちゃんはやくおきがえして。ひなはおなかがペコリなんだから」
パパと遊んでいたのでお腹が空いたわ。
「ん。涼、起きようか」
「はぁ~い」
二人が渋々ベッドから出てきました。
本当に男ってしようがないんだから困っちゃうわ。
漸く二人が着替えて朝御飯です。
陽菜、お腹がペコリだったのでたくさん食べたよ。
う~ん、満腹です。
お部屋に戻って、お兄ちゃんが
「パパ、いつきたの?なんできたの?」
うん、陽菜も聞きたい。
「パパが来たら嫌か?」
「えっ?」
パパ、片っ方の眉毛が上がってるよ。
これはご機嫌の悪い印。
「ちがうよ。パパがきてくれたのはうれしいよ。ね、ひな」
「うん、うれしいよ」
「でもパパくるっていってなかったからびっくりしたんだ」
「ひなも。あさおきてパパがおにいちゃんとねてるのみてびっくりだよ。ママおこしちゃったもん」
ママは『フフフ…』って笑ってます。
「ママから涼と陽菜が楽しそうにしてる写メが送られてきてパパな、涼と陽菜が笑ってる顔を写メじゃなく直に見たくなって飛んできたんだ」
「えっ?パパおしょらとんできたの?」
パパ空も飛べるんだ。
凄いなぁ。
「はぁ?」
「ちがうよ。ほんとにとんできたんじゃなくそれくらいいそいできたってことだよ。やっぱりひなはばかだな」
「ひな、ばかじゃないもん。パパが 『とんできた』なんていうから」
「ハハハ…悪い悪い」
パパが陽菜を抱っこして
「陽菜は馬鹿じゃない。涼『馬鹿』って言うな。陽菜、涼も本気で言ってるわけじゃないから機嫌を直せ」
「うん」
やっぱりパパは陽菜のパパです。



