「寝ました」


「ん。よっぽどこたえてるんだろ」


「そうですね。まぁ君と和君は大丈夫かしら?」


「たぶん陽菜と似たり寄ったりだろ」


「そうですね」


「今日のことは話題にしない方がいいな」


「はい」


忘れた方がいいのかも知れない。


「恭介さん」


「ん?」


「親って歯痒いですね」


「ん?」


「子どものことを守りたいって思ってても子どもの行動範囲も生活も拡がるばかりだし親がじっと目を光らせてる訳にもいかないし」


「それが当たり前だ。いずれは子どもは親から飛び立つ。いつまでも親にべったりへばりつかれてたらそれはそれで返ってヤバい。子どもは親離れするし親も子離れするのが普通だ。子どもが救いを求めた時にアドバイスをしてやればいい」


「それは分かっていますけど」


やっぱり男親と女親は違うのかしらね。