部屋に戻ると陽菜も少し落ち着いてお茶をゴクゴク飲んでいる。


「陽菜、寝んね出来る?」


「こわい」


「うん、そうだね。でもね陽菜にはパパもママもお兄ちゃんも…お祖父ちゃんやお祖母ちゃん瑞穂おばちゃんに誠おじちゃんや、まぁ君と和君、それに高藤のみんなもいるんだよ。だから陽菜は一人じゃないの。怖がることはないの」


「ママ…」


「パパ、そうだよね」


「あぁ。陽菜は一人じゃない」


「パパ」


「怖がることなんてない。ちゃんとパパが守ってやるから」


「う、うん」


「じゃあ寝ようね。電気点けておくから」


「うん」


陽菜を抱いて横になり背中を擦りながら


「見上げてごらん、夜の星を~」


陽菜の好きな歌を歌っていると『スゥ~スゥ~』と寝息が聞こえてきた。