「陽菜もいずれは誰かに恋をするのかしら?」
「陽菜はまだ早い」
「……」
和君と巴ちゃんは陽菜より年下ですけど。
もう相変わらず親馬鹿全開なんだから。
「そうだ、志織」
「はい?」
「悠には気をつけろよ」
「はい?」
なんの話し?
「あんなに陽菜を心配して。アイツは陽菜に気がある」
「……」
えっと…
「そりゃ悠ちゃんは陽菜にとってはお兄ちゃんみたいなもんだから」
それにどちらかと言うと悠ちゃんより陽菜の方が悠ちゃん好きなんだけど。
親馬鹿恭介さんには逆に見えるようで。
「それに悠ちゃんならいいじゃないですか。よく知ってるんだし。恭介さんだって可愛がってるじゃないですか?」
「それは…そうだが。だがまだ陽菜には早いんだ。分かったな」
「……」
「志織」
「分かりました」
何を言っても聞く耳持ってないもんね。



