スコッチを用意して
「お前も飲むか?」
「私は梅酒で」
梅酒のお湯割りを作って恭介さんの隣に座る。
「今日はご苦労さん」
「恭介さんこそ。誠さんに聞いてびっくりされたでしょ?」
「あぁ。戻って来るなり『陽菜達が行方不明だ』って。誠が取り乱してた」
あの落ち着いてる誠さんが…
「お陰で俺は冷静でいられたけど」
「そうですか」
もしかしたら誠さんの計算かしら。
誠さんが変に落ち着いてたら逆に恭介さんがどうなっていたか。
なんたって陽菜を溺愛してるから。
「ん?」
「フフフ…だけど和君、可愛らしいですね」
「和もいっちょまえに初恋か」
「そうかも。陽菜もお節介ですから」
「だな」
あんなに小さくても人を好きになるのは私達と代わりないのよね。



