「パパ~」
保育園に戻ると恭介さんと誠さんが来ていた。
「陽菜」
「真人、和」
陽菜が恭介さんに抱き着き、和君も誠さんに。
来客室に入って子ども達にホットミルクを飲ませて
「陽菜、どうして保育園から出て行ったの?」
婦人警官さんが自分達が聞くと子ども達が萎縮するからお母さんから聞いてくれと。
瑞穂さんも私に耳打ちして『私、感情的になりそうだから志織ちゃん、お願 い』と。
「陽菜」
「おばちゃん、ひなちゃんがわるいんじゃないの」
「まぁ君」
「かずなの。かずのためにひなちゃん」
「かずくんわるくないよ。ひながいこうって、ちゅれていってあげるっていったの」
和君はまた泣きそう。
「和、泣かなくていいから」
瑞穂さんが抱き上げてあやしている。
「何処に行くつもりだったの?」
「あのね、きょうはともえちゃんのおたんじょうびなの。かずくん、ともえちゃんに『ハッピーバースデー』をうたって『おめれと』いうためにおけい こしてたの」
やっぱり。



