陽菜を抱き上げて 「涼、パパと誠さんに電話して」 私の携帯を渡して 「お祖母ちゃんにも」 「うん」 「ママ、ママ、ご、ごめんなしゃい… ヒック…ヒック」 しゃくりあげる陽菜に 「もういいから」 背中を撫でて 「泣かなくていいから」 「藤倉さん、黒崎さん」 「真人君、陽菜ちゃん、和君」 保育園の先生と婦人警官さんが走って来た。 「大丈夫ですか?」 「怪我は?」 「大丈夫です。どこも怪我はしてません」 「よかった」 先生達もほっと一安心。 「とにかく保育園に戻りましょう」