Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~




「そう言えば」


瑞穂さんが何かを思い出したように


「昨日、帰って来てから和がずっと歌ってたのよ」


「えっ?」


歌?


「はっきりとは歌えないんだけど、あのリズムは…ハッピーバースデー」


「ハッピーバースデー?」


昨日誰かの誕生日だったのかしら?


「先生、昨日」


「いえ、昨日は誰も」


「じゃあ今日は?」


「今日ですか?今日は…田島巴ちゃんの誕生日、あっ!」


先生が何か思いついたように


「巴ちゃんは和君と仲良しなんです」


「そうだわ。巴ちゃんと仲良しだわ。 先生、巴ちゃんは」


「巴ちゃんは風邪を引いて今日はお休みなんです」


「じゃあ」


「もしかして」


巴ちゃんに『おめでとう』を言う為に出て行った?


「直ぐに電話してみます」


婦人警官さんが


「その田島巴ちゃんの住所を」


「あ、はい」