お粥を温めて
「じゃあ食べさせてきますね」
「ひなも」
ついてこようとする陽菜を恭介さんが抱き上げ
「パパと待ってような」
「パパ」
「な!」
「うん」
しぶしぶ諦めた。
そして恭介さんに抱き着いている。
陽菜も寂しいのね。
二階に上がり
「涼」
「ママ」
ベッドに上半身を起こして
「さ、食べようね」
「うん」
レンゲにお粥を掬い
「はい」
「ママぼくひとりで」
「誰もいないから、ね」
視線がドアの方をキョロキョロ。
陽菜と恭介さんがいないか気にしてる。
二人がいないのにやっと安心して
「うん」
パクッ!
食べ始めた。
うん、食欲はあるようね。
お茶碗一杯のお粥を全部食べた。
お薬を飲ませて熱を計る。
ピピピピ…
37.5 ℃か。
さっきよりは下がったわね。
汗も掻いてるようだし。
「涼、パジャマ着替えようね」
「うん」
タオルで体を拭いて着替えさせ
「水枕換えてくるから」
「うん」



