Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~




「ママ、たべていい?」


「あ、そうね」


「ほな、いただきましょか」


恭介さんと美作さんと女将さんと私はビール


小雪さんと涼と陽菜はお茶で


「乾杯」


うん、美味しい。


「ママ、これあゆだよね」


涼が鮎を指差して


「涼君、鮎を知ってんの?」


「うん。きょねんのなつにたべたよ」


「うん、たべた」


去年の山荘で食べたのを覚えていたのね。


陽菜はたぶん涼の真似だけど。


「去年、写真送ってくれはりましたなぁ。浴衣を着た写真も」


「うん」


そうね。帰ってから手紙を二人で書いてたわね。


「涼、陽菜、その黒いところは苦いから」


「うん、わかってる」


「わかってる」


フフフ…なんでも真似するんだから。


「おいしいねぇ」


今晩の食卓には、鮎の塩焼き、鱧のおとし、ずいきなます、賀茂茄子の田楽、野菜の炊き合わせ、冬瓜の葛ひき等、色とりどり。


涼と陽菜もどれも綺麗に食べた。


本当に食欲旺盛だわ。


…って、私に似てるのよね。


私も美味しく全て頂いたもの。