相変わらず綺麗なお座敷
「涼君、陽菜ちゃん、ジュースどうぞ」
「ありがとう」
女将さんから渡されたジュースは
「これ…梅ですか?」
「へぇ。梅の蜂蜜漬けどす」
梅の酸味と蜂蜜の甘さでさっぱりした口当たり。
「おいしいねぇ」
陽菜も気に入ったようでゴクゴク。
「桃も食べてね」
「うん。ひなももだいすゅき」
フォークに突き刺して頬張っている。
涼も同じように。
二人とも果物が好きだもんね。
ジュースと桃を食べてお腹が膨れたのか陽菜がうとうとしだした。
いつの間にか恭介さんの膝を枕に寝ている。
「陽菜ちゃん、寝はりましたなぁ」
「はい。いつも昼寝をするので」
それに草臥れたようだし。
小雪さんが座布団を並べて
「ここに寝かせはったら」
「ありがとうございます」
座布団に寝かせて、女将さんが持ってきて下さったタオルケットをかけて。
陽菜はすやすやお休み。



