Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~





「おもしろかったねぇ」


陽菜は流し素麺がすっかりお気に入り。


お店を出てからも『面白かった美味しかった』を繰り返している。


「これから鞍馬の方へ行かはりますか?」


小雪さんに聞かれて


「近いんですか?」


「はい。電車で一駅です」


「くらま?くらまってあのうしわかまるとてんぐの」


「うん。涼君よう知ってるねぇ」


小雪さんに褒めてもらって


「エヘヘヘ…」


照れ笑い。


「ひなもしってるもん。うしわかまる」


陽菜も負けじと。


「陽菜ちゃんも知ってるん?」


「うん。はしをとぶんだよ」


「えっ?…あ、五条の」


牛若丸と弁慶の絵本を読んだことがあったわね。


「陽菜、よく覚えてたな」


恭介さんに褒めてもらって、こちらも


「エヘヘヘ…」


喜んでる。