「パパ、ぼくのよんで」


涼が引き上げて恭介さんに。


「ん。『吉』だな。勉強も頑張れば実りあるし旅行も西へ行けば良しだから京都に来て正解だな」


「よかった。こゆきおねえちゃんは?」


「へぇ、うちは『中吉』で遠方よりの友達に会えるって。当たってます」


「ともだちって?」


「涼君と陽菜ちゃんのこと」


「えっ?」


フフフ…


涼ったら照れちゃって。


「ママ、ひなは?」


陽菜も自分のを私に渡して


「よんで」


「陽菜のは…よかったわね『大吉』よ」


「だいきち?」


「うん。陽菜は元気で旅行もいいことあるしみんなと仲良く出来るって」


「ククク…」


かなり噛み砕いたのが恭介さんにはおかしかったみたい。


だっておみくじを読んだって陽菜には分からないもん。


「わぁ~よかった」


陽菜はニコニコ。


「パパとママは?」


「ん?パパのは『吉』だから涼と一緒だ」


「ママは『小吉』よ。陽菜が一番よかったわね」


「わぁ~い、ひながいちばん」


陽菜、大喜び。