パパと二人で家の近くの公園に行く。
まだ朝早いから誰もいない。
ブランコも滑り台も僕が独り占めだ。
「パパ」
「ん?」
「ちゅべりだいちゅる」
「ん 気をつけるんだぞ」
「あい」
走って滑り台へ
パパは下から見てくれている。
「パパ~」
「オゥ!」
僕は滑った。
「パパ、りょう じょうじゅ?」
「あぁ、上手だ」
パパが たかいたかい をしてくれた。
パパは背が高いから、僕は鳥になった気分。
「キャハハハ…もういっかいしゅべるね」
「ん」
下に降ろしてくれ、僕はまた滑った。
あれ?
パパが電話してる。
「パパ」
僕を抱き上げて、まだ電話してる。
「ん。分かった」
やっと切った。
「ママからだ」
「ママ?」
「ん。今日な、お祖父ちゃんとお祖母ちゃん、瑞穂おばさんと誠おじさんが晩に来るぞ」
「おじいちゃん、おばあちゃん、みじゅほおばちゃん、まこちょおじちゃんがくるの?」
「あぁ、みんなでご飯を食べて、花火を見るんだ」
「はにゃび」
「そうだ」
僕は花火がどんなもんか分かんないけど、みんなが来るのが嬉しい。
きっと花火って凄いんだな。
あ~待ち遠しいな。
早く晩になればいいのに。



