「あ、忘れてた」
パパが
「涼、お土産だ」
「ありがとう。わっ、『うみのいきもの』ずかんだ。ぼくほしかったんだ」
お兄ちゃん嬉しそうです。
「ん、これは志織に」
「私にもですか?ありがとうございます」
ママが包みを開けて
「か、可愛らしいですね」
あれ? ママ嬉しくないのかな?
「志織、陽菜のお見立てだ」
「えっ?陽菜が選んでくれたの?ありがとう」
「ひなもかってもらったの。パパだして」
「ん」
『魔法少女リリー』の携帯電話と髪飾りを見せて
「ママといっしょなの。ママかわいいからにあうよ。ね、おにいちゃん」
「えっ?う、うん」
お兄ちゃん、なんだか笑いたいのを我慢してるみたい。
「ほんとだ。陽菜とお揃いだね。ママ嬉しいわ。それと…陽菜いいもの買ってもらったのね。ママに見せて」
「うん」
携帯電話をママに。
「よかったわね、陽菜」
「うん。あ、パパもおようふくにまいもかったんだよ。パパっておかねもちだね」
「えっ?」
「はっ?ククク…ハハハ…」
「フフフ…」
「ハハハ…」
パパもママもお兄ちゃんも笑い出しました。
なにがおかしいんだろ?
陽菜には分かりません。



