そして地下でケーキを買ってお家へ。
もうすっかり夕方です。
ピンポーン
「おかえりなさい」
「ただいま」
ママとお兄ちゃんはもう帰っていました。
「恭介さん、ご苦労さま」
「ん。あ、これケーキだ」
「ひながえらんだんだよ」
「そうなの。後から食べましょうね」
「うん」
帽子を脱いでリュックを下ろし手を洗います。
「恭介さん、お風呂」
「ん。涼入るか?」
「うん」
「陽菜は?」
「ひなはママと」
何回言ったら分かるのかしら。
陽菜は女の子なんだからママと入るに決まってんのに。
パパは忘れん坊さんです。



