「じゃあ陽菜ちゃん用意しようか?」
緒方さんに手を引かれてメイク室へ
「陽菜ちゃん、藤倉さん、こんにちは」
あ、戸部さん。
「お姉ちゃん、こんにちは」
「藤倉さん、今回はありがとうございました」
戸部さんが改めて
「い、いえ。こちらこそ陽菜が喜んでますから。ありがとうございました」
「それならよかったわ。じゃあ陽菜ちゃん、お着替えしようか」
戸部さんが陽菜に差し出したのは赤のチェックのシャツにオーバーオールにとも柄の帽子にスニーカー
「ひな、おようふくきてるよ」
今着ているのは陽菜のお気に入り。
だからこれで写真を撮ってもらうつもりだったようで。
「うん、今の服も可愛いんだけど漣君と一緒も可愛いよ」
「れんくんといっしょ?」
「よかったね陽菜。漣君と同じだって。さ、着替えようね」
「うん」
やっと納得。



