「馬鹿馬鹿しい。子ども達の遊びでしょう。ね、志織ちゃん」


「は、はい。テレビでプロポーズするのを陽菜が見ていて今『プロポーズごっ こ』がマイブームなんですよ」


「あ~私も見たわ。ロマンチックだったわよね。漣君かっこよかったし」


み、瑞穂さん、漣君の名前を出しちゃったよ。


「漣がかっこいいのはどうでもいいから。頼みは何だ?」


「兄さん」


瑞穂さんが正座して


「その漣君の所からのお願いなんだけど」


「ん?お前アイツと知り合いか」


「直接じゃないけどスタイリストさんを通じてうちの服とか着てもらってるの」


私達は口を挟まず、ただ二人のやりとりを見ている。