Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~



「志織、感激すんのはまだ早いぞ」


「えっ?」


パパに言われて


「ママすわって」


お兄ちゃんがママの手を引いてテーブルへ。


「えっ?これ…」


テーブルの真ん中に綺麗に飾られたサラダがあります。


「ん、志織」


パパがママの前にカレーを。


「恭介さん」


「ママ、このカレーとサラダ、パパとおにいちゃんとひなでちゅくったんだ よ。たべて」


パパとお兄ちゃんと陽菜の前にもカレーが並んで。


サラダもパパが取り分けてくれました。


「さ、食おうか」


「うん」


「いただきます」


「いたらきましゅ」


スプーンを取って


あれ?


「ママどうしたの?たべないの?」


「ママ、たべて。ママにたべてもらうためにさんにんでつくったんだよ」


「志織、涼と陽菜からの感謝の気持ちだ。感動してんのは分かるが早く食え。冷めるぞ」


えっ? ママ感動して食べないの?


「ママ、たべて。ね」


スプーンをママの手に握らせて


「ママ」


「う、うん。いただきます」


ママがスプーンにカレーを掬い口へ。


「美味しい」


「おいしい?パパ、おにいちゃん、ママおいしいって」


「うん」


「さ、涼、陽菜も食え」


「うん」


食べ始めます。


あ、美味しいです。


ママの作るカレーとはちょっと違いますが、パパとお兄ちゃんと陽菜とで作ったこのカレーも美味しいです。


「ママ、サラダもたべて。ひながたまごのからをむいたんだよ」


「うん」


ママがサラダを一口。


「美味しいわよ」


よかったです。


みんな『美味しい美味しい』ってたくさん食べました。


パパもビールを飲まなくてもご機嫌さんです。