ママのお部屋に入って
「どうしたの?何があるの?陽菜」
「ひなもわからないよ」
それは本当です。
いつもならおめかしをしたママをパパ は見ていたいのに。
ママが着替えを済ませ
「じゃあ下に降りましょうか。陽菜もお腹が空いたでしょ?何が食べた い?何を取ろうかな?お寿司?中華? それともピザかな? 」
「えっとね」
あ、カレーとサラダを作ってあるのは内緒だった。
「うん?陽菜」
お部屋を出ようとしたら
「あ、ひなちょっと」
お兄ちゃんが入って来ました。
「なあに?」
「いいから。あ、ママはゆっくりでいいからね」
陽菜の手を引っ張って下へ
「ちょっと涼」
ママが呼んでるけどお兄ちゃんは聞こえないふりです。



