「あ、涼」


「うん?」


「陽菜に」


「あ、そうだ」


涼がサイドボードに置いていた包みを持ってきて


「はい、ひな。ホワイトデーのプレゼント」


「わぁ~おにいちゃん、ありがと」


リボンを解いて


「わぁ、キャンデーだ。うれしいな」


陽菜の好きなオレンジ味とイチゴ味のキャンディー


「陽菜 パパからだ」


恭介さんが陽菜に


「パパ ありがと」


包みを開けて


「あ、リボンだ。くまとおはなのピン だ。えっと~ママこれは?」


さすがにシュシュは分からないわよね。


「これもリボンよ」


「わ~い。パパはひなのほしいものがわかるのね」


「あぁ陽菜のパパだからな」


…それは違うと思います。