父様もそれを分かっていて絶対に瑠美の

話しはしなかった。

だから気になった、

どうして私に瑠美の話しをするのか。



「父様、どうして私に瑠美の話しを・・・」



私の聞きたい事が分かったのか

父は一瞬だまった。

だが、ちゃんと聞いておきたい事だ。

そんな私の意思が分かったのか


父は話し始めた。


「実は、魔界での瑠美の居場所が分かった
 おまえに言おうか言うまいか迷ったが
 おまえも知っておいた方が良いと
 思ったんだ」

「それで?」

「瑠美を連れ戻すために天使が動き出した
 出発は1ヶ月後の満月の夜だ」

「もし、連れ戻したら、」


私の考えている事が分かったのか

父は頷きながら言った。


「そうだな、エクソシストの審判を
 受けることになる」


私達、混血一族のうえには

エクソシストがいる。

エクソシストは私達を監視する役目をもつ。

もし私達が力を使って人間を傷つけたり

殺人をおこしたり、罪を犯した場合は

その罪人を掟にもとずいて裁くこともする。

瑠美は今までに11人も殺している。

その瑠美を連れて帰れば死刑は確実。