「お呼びでしょうかお父様」


いつも通りデスクに向かって仕事をしている

父の所まで行って聞くと父は仕事を中断して

真剣な目で話し始めた。



「実は瑠美の事で話しがある」



ービクッー


瑠美、私と同じ顔をした双子の妹の名を聞いて

少しだけ体が震える。

10年前、魔界に行くために母を殺した瑠美。

魔界へのゲートを開くためには悪魔と人間の

混血が必要。

その混血を手に入れるために瑠美は母を殺した。



「流華、つらいだろうがちゃんと聞いてくれ」



父の言葉で少しだけ体の震えがおさまる。

父の目を見るとすごく心配そうに私を見ている。

そんな父を安心させるために少し微笑んで言った。



「私は大丈夫です父様、お話ください」



それを聞いた父は安心したのか話しを始めた。



「瑠美がまた学園の生徒を殺した」

「遺体は?」

「前回同様無かったが、現場に残っていた

 血痕の量からも死は確実だろう」

「そう、ですか」