モノクロ~悪魔と天使の恋~

「ところで、悠君。」

「はい、なんでしょう?」

「気づいているかい?」

「はい、2、いや3人でしょうか?」

俺が室内に入ってからずっと監視されている。

窓側の外の森から3人の悪魔の気配。

最初は司さんを監視しているのかと思ったが、どうやら監視対象者は俺みたいだ。

それにしても、気配の絶ち方がへたくそすぎだ、この学園の中等部レベルじゃないか。

「司さん、少し、森へ散歩に出てもよろしいでしょうか?」

「ああ、かまわん。そのついでに一匹捕まえてきてくれ」

「仰せのままに」

悠はそう言って、室内から一瞬で消えた。

「とても優秀な子だ、あの子ならきっと・・・」

《きっと瑠美を無事に連れて帰り、そのあかつきには、流華の婿に、、、いや、その考えは早すぎたかな・・・。》

そんな事を悠が消えた後に司は一人で思い、呟いていた。