クスッ!
それを見た悠が笑った。

「どうやら思い出したみたいだね」

「で、でもあれは子供の頃の事で・・・」

ドサッ!

「えっ?キャッ!?」

いきなり悠が私を押し倒した

「ゆ、悠?」

「今もその気持ちは変わらないよ」

悠がすごく真剣な目で私を見るから
どきっっとした。

「それ、本当?」

だから私も真剣に聞き返して
しまうんだ。

「本当だ、だから流華、俺の
 恋人になって?」

それは、9年間私が、待ち続けた
言葉だった。

だから自分でも知らないうちに涙が
出ていた。

「え?流華?なんで泣いてる?」

「えっ?あ、ううん、ち、違うの
 嬉しいの、悠に恋人になってって
 言われたのが嬉しいの」

その言葉を聞いて悠が微笑んだ。

「じゃぁ、俺の恋人になってくれるんだ?」

「うん、悠の恋人になる」

そう言った瞬間もっと涙が溢れた。

悠と恋人になれて嬉しかった。

でも私はこの時何も知らなかった。

まさか悠と恋人になったこの時、

ある、運命の歯車がまわり始めた事を

ねぇ悠、もし私があの時、あなたの
告白を断っていたら、悠も私も、
傷つかずにすんだのかな?




魔界:瑠美side-
「クスッ!流華の新しい大切な物
 みーつけた!待っててね流華、
 その悠とかいう男すぐに殺してあげるから
 流華は私だけの物、誰にも渡さない!」

そう言って瑠美は水晶玉に映っている
流華の顔を撫でた。