―――――――…… ――――――…… 「別れてほしいんです」 彼に切り出されたのは夕方。 話があると言った彼について行った、学内でも人気の少ない裏庭でのことだった。 まさか昨夜の別れが本当のお別れになるなんて。 …きっと、拒んでばかりのあたしにさすがの彼も嫌気がさしたんだろうな。 「わかった」 あたしには納得する以外の選択肢はない。 ここで彼の言葉を受け入れないなんて、そんな嫌な女になりたくないから。