さっきぶつぶつ言ってた男の人がヒョコっと頭を出して


「俺の名前は、谷悠斗っ！よろしく～」


戸惑っている私を見ていたのか玲央くんが裕翔くんの頭を軽く叩いて


「悠斗－電車いっちまうぞ？」


え？と言って後ろを振り向いてわたわたと電車に向かって走っていった
なんだか面白い人。


「愛羽、これから一緒に暮らすんだよな？今日から家族だなっ！」

家族･･･かぁ･･･
ちょっと嬉しいかも

玲央くんが駅から伊野家までのルートを教えてくれた


白い綺麗な壁に青の屋根小さいながら素敵な花が咲いた庭童話に出てくる家みたい

目をキラキラにさせていると玲央くんがドアを開けてくれた



「ようこそ、伊野家へ」