三日後、八月三十一日。
夏休み最後の日である。

「......良かった」

かき氷屋さんで、いつも通り女の子と一緒に彼女を待っていた彼を見た彼女の反応。
一発目はそれだった。

「何、それ」
「今日もいた、と思って」
「不謹慎だなぁ、君は」

彼女はごめん、と笑いながら彼の隣に腰掛けた。
すかさずお婆さんがいちごミルク味のかき氷を差し出す。

「あ、ありがとうございます」
「息ぴったりだな」

彼が笑っても、彼女は微笑むだけだった。