彼、彼女、女の子、お婆さん。
女の子とお婆さん以外は本来何の接点もないはずだった四人が、今日も集まった。

夏の日の思い出を四人で作りたい、と彼女が言ってから一日目である。

彼女は後ろを見ながらベンチに座った。

「お婆さん、いつもの」
「......いつものってかっこいいね」
「でしょ! 言ってみたかったんだー」
「あたしいっつもいってるよ」
「えっ!? いいな、かっこいい!」
「はいよ、いちごミルク」
「あ、ありがとうございまーす!」

彼女がかき氷を受け取る。

彼と彼女はいちごミルク。
女の子とお婆さんはメロン。
決まっているのだ。